|
|
|
|
|
|
| よって免疫力を高める運動とは、息が上がるまで追い込まず、笑顔で続けられるニコニコペース(smiling pace)の強度で、持続時間も1時間以内であれば疲労も筋肉痛も残さずに済みますが、そうすれば1回あたりの運動でもストレスホルモンが過剰にならず、免疫力を落とさずに済むと考えられます。ただし、運動不足や低体力の方は怪我をするといけませんし、準備体操など最初は軽い運動から始めて、徐々に体を慣らしていく必要があります。運動実施の頻度としては、週3回以上行えば有酸素能力も高まり体力がつくと同時に疲労しにくい身体づくりができます。運動の種類は楽しく続けられるものであれば特に種類は問いませんが、なるべく多くの全身の筋肉を使った方が血液やリンパの循環も促進されて免疫細胞も全身をくまなく巡回することになり、体内に潜む病原体やがん細胞の免疫細胞による発見・撃退にも有利になります。したがって、免疫力を高める運動については、気分爽快(refreshment)から息が上がるくらいまでの適度な運動を週3回以上の頻度で続けていくことが勧められます。 |
| 参考: 酒井徹・鈴木克彦編.改定 感染と生体防御.建帛社 2018. 鈴木克彦.自然免疫・炎症と運動の影響―そのメカニズム.医学のあゆみ 269(11),883-888,2019. Suzuki K. Chronic Inflammation as an immunological abnormality and effectiveness of exercise. Biomolecules 2019, 9(6), 223; https://doi.org/10.3390/biom9060223 Medical Frontiers of NHK World: Strengthening Immunity Against COVID-19. https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/tv/medicalfrontiers/20200623/2050094/ |